【 3 月 】
◎琉球新報社 平成16年3月3日朝刊 21面
http://www.ryukyushimpo.co.jp/news01/2004/2004_03/040303n.html
<宜野湾市>たばこマップを作成
【宜野湾】「たばこの害から子どもたちを守ろう」と、宜野湾市の市民グループ・まちづくり振興会(錦古里正一事務局長)が、「たばこ自販機設置調査マップ」の作成に取り組んでいる。嘉数中学校校区内が主な調査範囲で、たばこ産業界が自主規制で定めた午後11時から午前5時までの稼働停止の実施状況などを調べた。結果、午後11時以降も稼働している自販機は、166台中29台(17・4%)で、うち24時間稼働は26台(15・6%)であることなどが分かった。
設置状況を記した地図の作成後は、市内の小中高や教育委員会、各自治体など関係機関に配布する予定だ。
同会は、青少年健全育成のための環境づくりを目指し、これまで夜間巡回の実施など、深夜はいかい防止活動を行ってきた。「身体が未発達な未成年者の喫煙は、深夜はいかいや飲酒と同じく非行に走る材料」と、今回の調査に乗り出した。
地図作成に伴い、(1)規制時間内の稼働状況(2)商店主の目が届く範囲に設置されているか(3)自販機周辺に商店があるかについて、調査した。
未成年者喫煙防止法は、未成年者喫煙を禁止しているほか、販売者に年齢確認やそのほかに必要な措置を講ずる義務を定める。違反者には最高50万円の罰金が処せられる。錦古里事務局長は「法律は確認義務を定めているのに、自販機は無法状態。店頭前に設置されているほとんどが、購入者の顔が確認できない角度で設置されている」と、その改善を訴えている。
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◎世界日報社 平成16年3月7日朝刊 20面
【記事内容】 たばこ自販機マップ運動
少年の深夜徘徊(はいかい)、喫煙、犯罪が増加する沖縄で、青少年健全育成のための環境づくりの一環として「青少年をたばこの害から守ろう」のスローガンのもと、「たばこ自販機設置調査マップづくり」運動がこのほど、宜野湾市真栄原自治会で始まった。非営利法人「まちづくり振興会」(錦古里正一事務局長)が呼び掛けたもので、町ぐるみでのたばこ自販機「マップづくり」運動は、県内では初めてのこと。
同市真栄原公民館で行われた集会には、同自治会会長の知名朝喜氏のほか、嘉数中学校PTA会長の運天正昭氏、宜野湾警察署少年課の仲間聡課長、それに沖縄県たばこ卸売り事業組合の安慶名忍理事長、メーカーの日本たばこ産業沖縄支店からは浦崎俊彦企画部次長が同席、少年の喫煙状況や深夜徘徊、喫煙と犯罪との関係、たばこ自販機設置の実情、青少年喫煙防止キャンペーンなどを報告した。
「マップづくり」の目的は、自販機が(1)商店主の目が届く範囲に設置されているか(2)設置店舗の営業時間と自販機の稼働時間は適切か(3)深夜十一時以降も販売停止を意味する赤ランプがついているか――の三点を調査すること。一つでも条件を満たしていない自販機のオーナーに注意を促し、青少年が使用できないようにするのが狙いだ。
「身体が未発達な未成年者の喫煙は、深夜徘徊や飲酒と同じく非行に走る材料になる」ことから、今回の運動に踏み切った。
その日の夜行われた調査では、嘉数中学校校区内が主な調査範囲で、午後十一時以降稼働の自販機は、百六十六台のうち二十九台(17・4%)、うち二十四時間稼働の自販機が二十六台(15・6%)あった。設置場所については、無造作に設置されている自販機もあり、「店頭前の自販機でも、ほとんどが購入者の顔が確認できない」と錦古里事務局長は自販機を指さす。
調査した地図は、市内の小中高や教育委員会、地元自治会などに配布、広く住民に注意を促していくという。調査同行の後、この運動が市、県全体に広がる小さな「美(ちゅ)ら風」を感じた。
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